加島祥造 著
肚−−老子と私 |
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本書は、著者自身の開腹手術の体験から気づいた、日本人の肚意識について論考します。 日本文化に根ざしている肚意識、西洋人の語る肚意識、そして老子の語る肚意識に光をあて、そこに共通するものは何かを、ユニークな視点から探ってゆきます。 英米文学を生業としながら老子を通して東洋思想に回帰した著者は、頭思考中心の現代において、肚に意識をおくことは、命の源と直結することであると解説します。そこからバランスある人間の生き方が生まれ、それは大いなるタオ(道)に繋がるのであると平易に語っています。
【目次より】 まえがき 1 新しい気づき 2 肚と笑い 3 SEPPUKU 4「考える」と「思う」―― ユング、ワッツ、ウェーレー a 頭と肚 b カール・グスタフ・ユング c アラン・ワッツ d アーサー・ウェーレー 5 心は流動する――タオイズム 6 自我と肚――デュルクハイム 7 太陽神経叢――D・H・ロレンス 8 肚とタオ――老 子 9 母について――対 話 a 母を語る b 戦死した人たち 10 母権制社会――西と東 11 優しさと柔らかさ 12「嫁入り観音」 おわりに あとがき 【著者紹介】 1923年東京生まれ。詩人。早稲田大学英文科卒業。米国カルフォルニア州クレアモント大学院留学。信州大学、横浜国立大学を経て、青山学院女子短期大学教授を最後に教壇を降りる。 著書 『英語の辞書の話』(講談社)、『英語の常識』、『会話を楽しむ』(岩波書店)『タオ・ヒア・ナウ』(パルコ出版)、『老子と暮らす』(光文社)『タオ 老子』(筑摩書房) 『タオにつながる』(朝日新聞社) 『伊那谷の老子』(淡交社) 『いまを生きる』(岩波書店) 『タオと谷の思索』(海竜社) 翻訳書 フォークナー『サンクチュアリ』『八月の光』(新潮社)ヘミングウェイ『日はまた昇る』(中央公論社) 訳詩集『倒影集 イギリス現代詩抄』、『ポー詩集』(岩波文庫) 詩集『晩晴』『方礦』『離思』他。 |
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▽四六判・並製 192頁 ISBN4-531-06400-3 初版発行 2005年7月 日本教文社刊
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