ラリー・ドッシー著 小川昭子訳
平凡な事柄の非凡な治癒力
健康と幸福への14章
◎日常生活のありふれた行為や身近な環境の中に埋もれている「癒しの 力」を再発見!

 いまや患者自らが医師や病院を選ぶ時代。しかし投薬や手術は危険で高価なわりに、治癒率は意外と低いものです。医療に頼る以外に、何か私たちにできることはないでしょうか。本書はそうした要望に応えて、日常生活や身近な環境の中にあって、一般に見過ごされている驚くべき「癒しの力」を豊富な事例とともに紹介しています。
 たとえば「楽観」。医師から告げられた生存率を“死刑宣告”と受け取って悲観し、予定通りに亡くなる患者は少なくありません。しかし楽観的な人は、実際に生存率が上がるのです。そうかと思えば「涙」をこらえて頑張る人よりも、めそめそ泣く人のほうが回復率が高いそうです。安全は長寿につながりそうですが、「危険」は免疫系を刺激し、自然治癒を促します。
「不潔」であることも免疫系を鍛える働きがあります。近年のアトピー、花粉症等の増加は、環境の清潔化によるものとか。「虫」(ウジ虫)が現代医療で用いられていることはご存知でしょうか?
 興味深いエピソードにつられて読み進めていくうちに、新たな医療の枠組みもわかってくるという、まさに面白くてためになる本です。

【目次】

第1章 楽 観
第2章 忘 却
第3章 目新しさ
第4章 涙
第5章 不 潔
第6章 音 楽
第7章 危 険
第8章 植 物
第9章 虫
第10章 不 幸
第11章 何もない/しない
第12章 幻の声
第13章 謎/神秘
第14章 奇 跡

【著者紹介】 ラリー・ドッシー(Larry Dossey, M.D.)
 医学博士。テキサス大学卒業後、ダラスのサウスイースタン医学校で博士号を取得、内科医としてダラス市立病院の医長を務めた経験をもつ。科学的調査データに基づいた、意識と自然治癒の関係についての研究で世界的に知られ、ハーバード大学など多くの代表的な大学で講演。
1995年から代替医療の科学的研究誌『Alternative Therapies in Health and Medicine』、現在は『Explore』誌の編集主幹を務めている。著書に『時間・空間・医療』(めるくまーる)、『魂の再発見』『癒しのことば』(春秋社)、『祈る心は、治る力』(日本教文社)などがある。
      

【訳者紹介】 小川昭子(おがわ・あきこ)
 国際基督教大学卒。訳書、T・コールドウェル『パウロ、神 のライオン』(三陸書房)、D・コートライト『ドラッグは世界をいか に変えたか』(春秋社)、J・クラットン=ブロック『猫の博物館』 (東洋書林)ほか。翻訳協力、P・ミルワード『ミルワード師の天眼鏡』(主婦の友社)、J・バラクラフ編『図説キリスト教文化史』(原書房)、 W・アイザックソン『キッシンジャー』、F・フェルナンデス=アルメ スト『ミレニアム』(以上、NHK出版)、M・フィッツジェラルド 『ギャラリーゲーム』(淡交社)、P・ジョンソン『アメリカ人の歴 史』(共同通信社)など。

▽四六判・並製
392頁

ISBN4-531-08156-0
初版発行 2006年7月


日本教文社刊

 

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