『死ぬ瞬間』の著者キューブラー・ロスの最後の著作。“死とその過程”に関する著作、ここに完結。
世界的な死生学の権威が最後に残したメッセージ。
「遺された人にも癒しが必要なのです」。
大切な人を失った時、あなたの深い悲しみをいかに癒せばよいかを具体的に書いています。
「両親が老い、友人たちも病に倒れることがはじまりだした中年期のただ中で、この本をひらくのがはじめはこわくて、暗く、避けたいような気持ちでした。子供や若いものやごはんをつくることなどに逃げたいような。
しかしひとたび入ってしまうと、この本の中には不思議な安らぎがありました。深い深い穴の底についた安堵でした。」(よしもとばななさん「本書に寄せて」)
読者へのおぼえがき
まえがき/「わたしは終わったの」
序文/予期された悲嘆
第1章 悲嘆の五段階
否認・怒り・取引・抑うつ・受容
否認
怒り
取引
抑うつ
受容
第2章 悲しみの内側
あなたが喪失を体験するとき
安堵
感情の休息
悔恨
涙
天使
夢
面影
役割
物語
過失
怒りと恨み
もうひとつの喪失
人生観
孤独
秘密
懲罰意識
コントロール
空想
つよさ
死後の生
第3章 悲しみの外側
記念日
セックス
健康管理
多忙
遺品
祝日
手紙
財産
年齢
終結
第4章 特殊な喪失体験
子ども
多重喪失体験
災害
自殺
アルツハイマー病
急死
第5章 変わりゆく悲しみの顔
第6章 エリザベス・キューブラー・ロス/わたし自身の悲嘆
第7章 デーヴィッド・ケスラー/わたし自身の悲嘆
結びのことば/悲嘆という贈り物
謝辞
こころを前に進めるために……訳者あとがき
時間が止まり、永遠にこの苦しみが続くかのように思える。そんな中に真っすぐ入っていく。その体験こそが真の慰めと癒しの世界へと私たちを運んでくれる。それは、悼みの向こう側の世界であり、繋がっている世界なんだと思う。